秣(まぐさ)の繰り言

もう70歳を過ぎた男の繰り言です。

「千歳くんはラムネ瓶のなか」を読んだ。うるせー!リア充って何だー!非リアって何だー!

うーん、つい取り乱してしまった。予約していた評判の「千歳くんはラムネ瓶のなか」第1巻がきたので、期待して早速読んでみたら、この様。本当数ページ読んでみて、俺みたいな69歳、現在若者の言語、言葉の分からないオッサンで、しかも昔からずっと「ネクラ、ダサイ」と言われてきた人間にとっては、ちっとキツイ!最初は借りなければ良かったと思った。そして、主人公や取巻きのコイツらは敵だ!とも思った。少なくとも俺や俺と同類(少ないかもしれないが)の人間には。                  とにかく、「イケメンで女の子にモテる奴は」全て敵!と誰が言ったか、まさしく同感である。

このライトノベルは、何べんでも言うが、69歳のオッサンが読んではいけない(俺だけかも知れないが)本だ。

本当一体、なんだー?リア充だー?非リアだー?

確かに、学校という小さい社会において、また大人になってからの実社会において、1部の優秀で異性にモテる「出来る」奴等と、それ程でもない「その他大勢」とに区別され、その「その他大勢」のなかで、1部どういうわけか不当に「イジメの対象」になる者達がいる。そう言った「出来る」奴等が、本当に充実した人生を送っている「リア充」なのか知らない。俺は優秀だったことも、女にモテたこともないから。また「その他大勢」が不満だらけの「非リア充」なのかも知らない。俺は不満だらけの「人生」を送っているが、たまに「充実した」瞬間を感じたことがある。でも、「非リア」なのか?·······この「リア充」、「非リア」っていう定義も、よく分からないし、大体がこの本に書かれているカタカナのパンツの形、ヘアスタイルなんて、全然分からない!

本当、俺にとって分からないだらけのライトノベルだ!

借りる前にレビューなんか読んで、どんな内容か理解してから読みたいかを判断するものだろうに、そんなこともしないで、何とかの賞を取った、「このライトノベルがすごい」第1位だとか言う評判だけで借りた俺が悪い。でもさ、なんかもう少し「その他大勢のイジメられている者」に優しくてもいいんじゃあないの?それこそ、このライトノベルに言う「低位にいる者達」には、「勇気ある一歩」を踏み出すことも大変で、だから軽く「一歩踏み出す」だけで、主人公の友人に成れるくらいはあってもいいのじゃあないの?と思う。

とは言え、そう思いながらも第1巻読み終わってしまった。そして、反感を覚えながらも、最後の方は「そうだ、そうだ、その通り」と言いたくなってしまった。主人公の言い分が全て正論だとは思わないが、「イジメ」は、どんな理由があろうが「完全な悪」であり、「上の者が、下を見下す」のは、何がどうであれ「見苦しい」。

何はともあれ、俺は「勉強も、スポーツもダメ。容姿もダメだし、女にモテたこともない。勿論、金も無い。」だけれど、

俺の生涯の師「大山昇太」はラーメンライス食べながらバイトに頑張り、サルマタケのはえる4畳半で勉学に勤しんでいたし、俺の理想の男「車寅次郎」は恋に、そして生きることに一生懸命だった。そして尊敬する「デロリンマン」は、バカにされても、石を投げられても、自分が正義だと思うことに全力であたった。彼等をバカにする奴等は全て敵だ!と思っている。俺は彼等を格好いいと思っている。世間からみたら、「落ち零れ」かも知れないが。

「非リア」がんばれー!