秣(まぐさ)の繰り言

もう70歳を過ぎた男の繰り言です。

古稀の同期会(中学校)

中学の同期会「みんなで長寿を祝おう会」

10月25日に中学の同期会があった。古稀になった今年「華やか 古稀の同期会」と銘打って5年ぶりに開催された。俺達の中学の同期会は5年ごとに行われていて、5年前はどう言ったか覚えてないが、10年前の同期会は「還暦を祝う云々」(やっぱり覚えていないが)とか言う名目で開かれた。まぁ、5年ぶり久しぶりに懐かしいクラスメートに合えると思うと、年甲斐もなくワクワクしてくる。会場は5年前と同じで、バスで30分くらいかかる駅前のホテル。記念写真撮影のため遅れないようにと案内文にあったので、早めに家を出たつもりだったけれど、ホテルに着いたのは開会10分くらい前。間に合ったから良かったけど、ちょっと危なかった。

フロントで会場の場所を確認、2階ということでエスカレーターで上がる。脇の階段を登り降りしている人たちも数人いたけど全く知らない人たちばっかり。と、この時点では別に気にしてはいなかったが、2階に上がりロビーの前に集まっていた人たちを見た瞬間、思わず「知らね~!」。                             回りを見る。知らない人ばっかり、いや覚えていない人ばっかり!間違えた?いや間違えてないはず。

受付を探す。受付している人を見た時、「あぁ~」と安心する。彼はクラス委員長だった奴!安心して受付に向かう。                          「えーと、何組の何さん?」と聞かれた。「えっ?何?」一瞬凍る。こいつ、俺を覚えていない!5年前は覚えていただろう!

隣にいた女性が「覚えていないの~?」と言いながら、俺の名前を告げる。その瞬間、今度は彼が驚いた顔で俺を見る。

「え~と、変わったなぁ~!」と一言。                       今、フケたなぁ~と言おうとしただろう?ふん、お前は変わってないよ、5年前と。

時間となり、最初に記念写真を撮るため3階の撮影場所に行く。行く途中でも、知った顔はいない。撮影場所に行くと先に着いた者から順に、雛壇に並んでいく。俺はゆっくり行ったので、結構上の段に並んだ。正面を向いて、カメラマンが何やら色々注文付けてき、その注文通り位置を変えたり、段を変えたり、詰めたりして、やっと撮影が終わる。撮影が終わった瞬間、列が崩れ人が混じり合い、やっと知った顔に出会った。「よっ!」と挨拶したのに、相手は知らん顔!「えっ?」と俺が驚いた顔をしたが、其奴はちょっと俺を見たきり何も言わずに出ていった。これは相当ショックだった。何?これは何?忘れられている?

ショックな状態のまま、2階に戻り会場に入る。席はクラス別ではなく「くじ引き」で決めるやり方。よって同じテーブルに違うクラスの人たちが着く。俺の席の両脇も違うクラスの人なので、全く分からない。笑いながら、「はじめまして」と挨拶したが、勿論たぶん中学時代何処かで会っていると思う。初めてなんてことはないだろうが、本当に「はじめまして」と言いたくなるほど知らない人だった。そう言う風に、同じテーブルの人たちに挨拶していったら「えー!忘れたの~!私······」と3人目の女性に言われた。えっ?同じクラスのあの可愛かった女子?そう言えば面影が~!

何はともあれ、そこは少し誤魔化して席に着く。暫くして前面1段上がったステージ横の小さなカウンターに、男女2人が立ち司会を始める。あっ、女性の方は覚えている。1年生の時、同じクラスで副委員長だった女子。あの人も変わってないなぁ~。

まず最初に、この5年間で亡くなられた方のお名前が報告された。うちらのクラスでも1人、全部で5人。そして隣のクラスの担任の先生が亡くなられた。違うクラスなのに、廊下で会うと気楽に声をかけてくれた優しい先生だった。皆さんの冥福を祈って1分間の黙とう。代表者の挨拶があって乾杯で宴会が始まる。校歌斉唱等があり、その頃になると皆んなアルコールが回り、あちこち席を移動して同級生だった奴やクラスは違っても仲間だった奴の隣に行って酒を飲み酌み交わし、互いの近況を話し合ったりして、会は和やかかつ賑やかに進んだ。宴が終わり二次会へと移る。二次会はクラスごと。俺達のクラスは全員そのまま二次会参加、15名。卒業時、クラスメートは全部で42名。亡くなられた方5名。連絡の取れない人が数名。用事のある人、県外でなかなか来れそうもない人も数名。それでも15名参加は、結構参加率いいんじゃあない?

とにかく、その日は愉しく、面白く、そして嬉しい1日でした。

ただ、年取ったなぁ~と思われたのはショックだった。