秣(まぐさ)の繰り言

もう70歳を過ぎた男の繰り言です。

「そんな歌、口ずさむなんて、いよいよボケた?」

お題「ついつい歌っちゃう鼻歌は?」   

音痴ではないつもり。ただ歌うと、時々音程が外れることもある。それは分かっている。リズム感は致命的に無い。手拍子を打っている時などは、段々と周りの人達からズレて行く。テンポの早い音楽には付いて行けない。外国語の歌なんて、全然分からない。それでも、時々口から出てくる歌がある。ど演歌だけど。

もともと生来の不器用、そのうえ気が弱く他人と争う事が嫌い。頼まれたら嫌と言えない。と言うより断わる勇気がない!               「1を聞いて10を知る」ことなど出来ない。せいぜい「1を聞いても、2か3が分かる」程度。頭の良い人から見れば、なんてトロい人間だと思われてしまう。                 そんな俺だから「生きていくのが つらい日は」つい、口ずさむ歌の一節があった。                🎵 しょ~せん 器用にゃぁ~生きられないが~ 🎵                   五木ひろしの歌の一節。曲名も、その前後の歌詞も分からないけど。この一節だけは、よく口から出てきた。

それと、もう1つ。石原裕次郎の、これは曲名が分かるが、「赤いハンカチ」の一節。2番の歌詞の1部。          🎵死ぬ気に~なれ~ば ふ~たりとも~                            霞の~彼方に 行かれたものを~🎵

学生の頃、仲間からバカにされ仲間外れされた時とか、試験に失敗し単位を落とした時などは、我ながら情けなくて、下宿でワンカップなんか呑んでいるとき、自然とこの歌を口ずさんでいた。                 会社員になってからも同じで、上司や先輩達に、訳の分からない事で怒鳴られ怒られた時とか、ある程度の歳になっても誰かの間違いや失敗は全部、上の俺の責任になって客に怒られた時などは、帰宅の車の中で大声で歌っていた。

定年前にケガをして、会社辞めてから数年たった。ストレスがなくなったせいか、「ゴジラに追いかけられる夢」も見なくなったし、上の歌を口ずさむことも無くなった。

最近、家の窓から外の景色(猫の額ほどの庭とか、空とか)を見ている時、いつの間にか鼻歌を口ずさんでいる。その歌も「昔の子供の頃の演歌」か「民謡」、或いは「童謡」など。

🎵 森の木陰でドンジャラホイ        シャンシャン手拍子足拍子 🎵

なんて歌っていたら、妻が「ボケた?」                              ふん、まだボケてないわ!