秣(まぐさ)の繰り言

もう70歳を過ぎた男の繰り言です。

俺69歳、妻64歳。夫婦で初めての韓国旅行(4)

「ソウル観光第1日目(韓国2日目)。まだ半分だけど、疲れたぁ~❗ 」

韓国旅行2日目

朝、7時過ぎに起きた。妻はもう起きていて、窓のカーテンが開けてあった。外の景色がよく見えた。     小さな窓だが真っ正面遠くに南山タワーが見える。

     韓国ドラマによく出てくるそうだ。

ここのホテルの朝食は、1階フロントでパンをもらい、部屋に戻ってから食べるやり方。これはコロナが流行ってからなのか?よく分からない。妻は部屋に、俺はフロントに行ってパンをもらう。コーヒーも2つ、紙コップに入れてくれたので、有り難くいただく。         「これ、パンと言うより、お菓子だよね。」と妻は食べながら話す。         うーん、お菓子ね~?やっぱりパンだろう、お菓子ぽっいけど。いっしょに付いていた蜜柑が甘くて美味しい~。

さて朝食も終ったし、ソウル観光第1日目(韓国旅行としては2日目だけど)は、来る前から予定していた、景福宮に、そしてその流れで昌德宮にも行く。その後、益善洞韓屋村近くの小さなカフェで昼食、1度ホテルに帰り、ちょっと休んで今度は南山タワー(Nタワー)に行く。最後に明洞の有名な「明洞餃子」で食事と。妻の完璧なる計画。計画だけは完璧なんだけどなー。

景福宮はソウル定番の観光名所、韓国歴史ドラマでも頻繁に出てくる。そして、昌德宮は宗廟と並んでソウルでも最も有名な世界遺産の1つ。まずは、其方に向かう。

ホテルを出て、目の前の地下鉄4号線明洞駅9番口から階段を降り、そのまま進んで、改札口からホームに入り、そして·····「あれー?」「どっちの?」

ここは韓国、当然言葉はハングル語、駅の表示板もハングル語。英語でも表示されているが、当然日本語はない。

ホームは島式ホーム、一面二線。右と左どちら側にもレールが走っており、当然どちら側にも前の駅、次の駅が表示されている。ただし、ハングル語と英語で。そして、当然俺達はどちらも分からない。さてどっち側の電車に乗れば良いのか?            慌ててスマホを取り出し、次の駅の名前の字数と形を調べる。それでしか分からない、乗るべき電車は。   

こっちだろうと乗った電車は、正解で次の「忠武路駅」に着く。ここで地下鉄3番線に乗り換え4つ目の駅、景福宮駅で降りる(俺達、駅名は日本語しか分からないので、日本語で話していた)。改札を出て、人の流れに乗って外を目指す。と、景福宮の字が見える、漢字で。その「景福宮」という漢字の脇に矢印がある。そちらに歩いていく。

「へーぇ、広~い!」        外に出て見えたのは広い空間に、ちょっと離れて、ずうっと続く赤い宮殿回廊の壁。そして宮廷の内部と外部を隔てる長く白い城壁と赤い大きな門。  その門から内に入る。「へーぇ、広~い!」と今日2度目。         そこは、景福宮の宮城正門「光化門」から、宮殿に入る時の1番最初に通る「興礼門」までの広~い広場。観光客が多く、反対側に観光案内所がある。ここで、ちょっと嬉しい事、興礼門の前に立っていた女性の係員に入場券について聞いた時、「65歳以上の方は、そのまま入って下さい」との事。無料だって!ラッキー!·····妻は「1ヶ月半後に来れば、私も無料だったのに」と。いや、1月のソウルはかんべん! 

ちなみに韓国の民族衣装、韓服(パジチョゴリチマチョゴリなど)を着ていると入場料が無料になるそうだ。そのせいか韓服を着ている観光客が結構いる。       青い目をした金髪の方、明らかにスラブ系と思われる髭の立派な男性、恰幅のいい褐色の肌をした南の国のオバチャン。それぞれ、韓国を楽しんでいるなー。

     興礼門を通り抜けると、石を敷き詰められた道が勤政門まで続いている。途中、禁川にかかる永済橋を渡る。宮殿のある神聖な領域と外を隔てる川、そして唯一その2つを結ぶ橋だそうだ。 勤政門を抜けると広い石畳の前庭がある。その先が勤政殿(国宝)。勤政殿と前庭、歴史ドラマの王様拝謁のシーンなどでよく出てくる場所だ。    

勤政殿の内の王座、屏風絵などを覗いた後、側を回って後ろの門からさらに奥へ行く。いろいろな建物があるが、よく分からず、段々疲れてくる。妻はといえば目を爛々とさせ、ドラマに出てきた建物だとか、誰々がいた場所だよねーなどと感激していた。疲れたので、最後に慶会楼(国宝)が立っている池の前のベンチに座って、休息する。はぁ~、疲れたー。

次は昌德宮。と、ここで妻と相談。地下鉄に乗っても、次の安国駅降りてから少し歩く。ならばいっそ歩いて向かおう。ソウルの街を楽しく見ながら。ということで歩き始める。ナビは妻。 ははは~。忘れていたー(泣き)!我が妻は、稀代の「方向音痴」。·····そして案の定、道、間違えた~~❗❗   

後から検証しても「どうして、これで迷う❔」と、思わず叫びたくなる程の単純な1本道。でも迷った。原因は·····途中、自分達のいる場所が分からなくなったため。ここは、どの辺?と悩んでいると見えたのは、反対側にいる観光客の一群。つい、その観光客達に付いて行った。その人達は別の場所を目指していたらしいけど(彼等の行く方向の先にあるのは、三清洞·北村韓屋村。有名な観光地)。結局、迷いに迷った挙げ句たどり着いたのは元の場所。時間と体力の無駄。はぁ~疲れた~。  しかも、元いた場所からもう少し先に行けば目的の昌德宮があったのに~❗

昌德宮に入る前に一旦休憩。体力の回復を図る。入場した後も、ゆっくりと体力を消耗しないよう観光する。静かで、厳かな佇まいの宮殿。韓国の古き歴史と文化が感じられる。にしても、観光客が少ない、世界遺産なのに! 

もっとも、俺達も疲れていて、奥の庭園·秘苑まで行く気になれなかった。結局見ないで、そのまま昌德宮を出て、前の広場のベンチで休憩。     「昌德宮行くのなら庭園·秘苑は必見」と言われているそうだが、体力が~限界❗座らないとダメ。       ちなみに、ここも65歳以上は無料。韓国旅行、高齢者には嬉しい。    

十分休んで、昼食の予定していた益善洞韓屋村近くのカフェへ、ここも歩いて向かう。ところが又も道に迷う。スマホの示す店、通り、場所のイメージがドラマのイメージと違うそうだ。 おい、ドラマだろ、それ❗❗   で、別の場所も探し始めて迷ってしまった。結局は最初の店が正解。でも、すでに昼営業の終了時間、午後2時をとっくに過ぎていた。         当たり前か~❗

諦めて、とりあえずホテルに戻る。腹も減ったけど、疲れたし·····疲れたし。

「はぁ~、まだ半分だよな~ぁ、今日の予定の」            「半分以上はこなしたでしょっ!」  ホテルの隣のセブンイレブンで買ったパンを頬張りながらの夫婦の会話。

まぁいいさ。さて、ソウル観光第1日目の後半。もうちょいガンバってソウルを楽しもう❗·····疲れたけど·····❗