秣(まぐさ)の繰り言

もう70歳を過ぎた男の繰り言です。

真っ暗な夜道、母の背中で······この記憶、本当にあった出来事なのか?

お題「人生で一番古い記憶」

またまた、書きたいのに書く事が見付からない。本当、表現力も文章力も無いくせに「書きたい」という欲求だけはある。

この歳になるまで文章を「書く」なんて思いもよらないことだったのに、ブログを初めたとたん「何か書きたい」と強く思うようになった。

まぁ、いいか~。

「人生で一番古い記憶」? かな?                     というのも、幼い頃の記憶って、幾つか断片として思い浮かぶ「記憶」はあるのだが、どの「記憶」が一番古いかなんて分からない。ただ、この記憶が一番古い記憶だろうなと思っているのが、保育園の遊戯室での「お昼寝」。

この「お昼寝」だが、全くどうして記憶しているのか?何歳の時か?その前後、何をしていたのか?何か特別なことがあったか?など全然分からない。その「お昼寝」の場面だけが記憶にあるだけ。なので、あまり意味は無い。

で、1つだけ。「大事な記憶」。                     いつ?「多分、小1」、どこ?「多分医院への途中の道、大きな屋敷の前」なん時?「分からない、多分真夜中」

小学校1年のある時、俺は風邪をこじらし肺炎を起こしていたそうだ。熱は40°以上。凄いうなされて、訳の分からない事ばかり叫んでいたらしい。当然、医者をよんで診てもらったが、良くならない。その医者自体、病気で体調が、物凄く悪かったそうだ。

俺の肺炎は段々悪化し、遂に両親は、医者に泣き付いたという。「とてもじゃあ無いが、動かせない。診に来てくれ」と。その時、その医者も具合が最悪で動けない。が、ちょうど友人の医者が見舞いに来ていて、その医者に行ってもらうという返事。その医者は、俺を診て注射、そして一晩中付き添ってくれたそうな。それから60数年、俺は、あちこちガタが来ているかもしれないが、とりあえず生きている。俺が掛かっていた医者は、あの後数日もたず亡くなったそうだ。これら全て、親から聞かされた話。

ただ、どう言う訳か「真っ暗な真夜中の道、母親に背負われている」記憶がある。

多分、医者に向かっているのだろうと思う。そして多分、大きな屋敷の前の道。大きな松か何かの木が張り出していたような気がする。でも、これらは最初に「真夜中、母親に背負われている」記憶があり、後付けで、真夜中に母親に背負われているのは、医者に行くためだろう。なら、あの屋敷の前を通っただろうと、その記憶にくっ付けたものだろうと思う。

兎に角、記憶にあるのは「真夜中、母親に背負われた」ということだけ。

でも、これも本当にあった出来事なのか?親の話から、勝手にそんな記憶を自分で作ったかもしれない。

まぁ、分からないけど、でもいいや!本当にあった事だと思っていよう。